波乗りでん助

~ サーフィン総合研究所 ~

海開き。キッズサーフィン。

7月 6th, 2008 · No Comments

湘南もいよいよ海開き。夏本番がやってきた。
だけど波がない。波がないから海水浴だ。今月最初の週末は家族連れで海は賑やか。ショアブレイクでは大勢のキッズ達が波と遊んでいた。キッズには絶好のスモールウェイブ。日頃、波と遊んでいるパパとママはどうしたって自分の子供にも波に乗ってほしい。でん助が海で見た一人は3歳くらいの男の子でパパのサポートでしっかりサーフィンを楽しんでいた。ロータイドの岸辺で風で出来た波紋のような小さなうねりをキャッチ。パパがキッズを乗せたサーフボードを慎重に押し出してやる。腹這いで構えたキッズはボードが加速しはじめたのと同時にスタンドアップ。バランスを取りながらそのまま波を滑り込んでいく。サーフボードがキッズを運んでいるのだが、バランスを取るキッズにはサーフボードを使って水のバンプをグライドしながらフロウする感覚がダイレクトに刷り込まれていく。サーフィンの楽しさは誰にも共通で平等だ。
その子はパドリングも上手だった。ストリンガーの真上にへその重心を乗せて、しっかり胸を反らせて両手を器用に挙げて漕ぎながら、ボードのフローテーションバランスも前後左右にしっかりとれていた。小さいのにただ者じゃない。練習を積んでいるのは明らか。プルアウトしてパパの元にカムバックしていく背中からはサーフィンする楽しさが発散されていた。
サーファーのサーフィンレベルはパドリングを見れば自然と解るものだ。パドリングはサーフィンの基本中の基本。人間が歩いて物を取りにいくのと同じで、サーフィンは乗りたい欲しい波をパドリングを使って取りにいくからだ。パドルアウト、波を追いかける、テイクオフ、波の大きさと速さ、海面の状況など、スピードとともに完璧にコントロールされたパドリングの使い分けがサーフィンを巧くさせる。ビギナーがパドリングで波を追えるようになれば一安心。それでやっとサーファーと名乗ることが出来るというものだ。
キッズにとってサーフィンはとくにハードだ。海の中で溺れる一歩手前。たった一度の怖い経験でトラウマが芽生えてサーフィンから遠ざかるキッズも大勢いる。最近のトッププロ達、田中樹、田嶋鉄兵、林健太、橋本小百合など、サーファーを両親にもつプロサーファーを数多く取材していくと、サーフボードでサーフィンするのが夢中に楽しくなったのは小学校に入ってサーフィン仲間が出来てからという選手が圧倒的に多い。パパやママがいくら英才教育を考えたとしても、サーフィンは身体が大きくなる10歳ごろから真剣に楽しくなるというリサーチが出ている。
3歳から7歳くらいまでのキッズ時代は波と遊ぶ楽しさを知る時期。パパやママにサーフボードを押してもらうか、ボディーボードで波ととことん遊ぶ。それくらいが丁度いい。

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