今年のマスターズは大どんでん返しにまさかの幕切れで記憶に残る大会となりました。
第41代のパイプラインマスターはキーレン・ペロー。34歳、バイロンベイ出身のオージーで、たしかWTキャリアは10年以上。え、こんな波に行っちゃうの!!! 一度見れば覚えるというくらいの驚嘆パフォーマンスを身上としている、地味ですが知る人ぞ知るハードチャージャーです。
それが昨年のマスターズでは悔やんでも悔やみきれない逆転負け。その悔しさは計り知れないものだったでしょう。プロとしてのプライドを懸けて臨んだ今大会も、10年ぶりといわれるビッグパイプラインをハードチャージ連発。見事に最終日へと勝ち残ってきました。
パーコとの決勝は、バッドコンディションを読み切ったキーレンが、スタートダッシュでさくさくっとバックドア2本を切りとり、そのままリードを守り切って栄冠にたどり着いた。表彰台に息子と登壇したキーレンは満面の笑顔。サーファーとしては最高の称号であるパイプラインマスターとなり、当落線上にいた来年度のWT開幕シード権も獲得するというボーナスも転がり込んできた。
まさかの幕切れというのはケリーとジョンジョンの一戦です。終了4分前まで16点差のコンボでケリーをリードしていたのはジョンジョンでした。しかもジョンジョンは優先権も持っていました。このままいけば、時代を変えるとまでいわれた戦いにジョンジョンが終止符を打つ。ビーチにいる誰もがそう確信していた。
しかしジョンジョンは優先権なんて考えていなかった。サーフィンを教わり、リスペクトするケリーとは駆け引きなし。最後まで波を取り合った。そして最後の最後にケリーがバックドアを決めて勝負あった。コンボの差をつけられていて、最後の4分間からでも試合をひっくり返せるケリーの底力がすごい。神通力は健在だ。
0 responses so far ↓
There are no comments yet...Kick things off by filling out the form below.
Leave a Comment