サンセットがあるからノースショアに通うんや。
この3月で54歳の誕生日を迎えた堀口鉉気さん。言わずと知れた堀口真平の父であり、サーフィン歴38年、ノースショア歴連続28年の大ベテランだ。毎シーズンのノースショアでは、とくにサンセットビーチとワイメアにフォーカスを合わせ、自らシェイプしたサーフボードを駆使して若手ジャパニーズに負けじとセットを追いかけ続けている。今シーズンは1月から1ヶ月半のノースショアステイで数々の完璧グッドライドをメイク。まだまだ現役続行中であることを強烈にアピールしてくれた。ノースショアサーフィンの魅力と通い続ける楽しさとは何か? インタビューで堀口さんのノースショアを研究させてもらった。
ノースショアに来る理由はサンセットがあるからで、エエ波で、エエ波に乗れる。そこやね。最初の頃と違って乗れるようになったし、もっと楽しくなってきた。経験値がレベルアップしたんかな。サンセットがエエときのメンバーは昔と変わらないし、経験で波が分かるようになってきた。それに去年、一昨年は腰が不調で不完全燃焼だったけど、それを反省して今シーズンはいろいろ自分でケアしてきたんで身体も切れるようになった。サンセットの波を楽しむために一年間を過ごしている。そんな感じやね。
初めてのハワイは20歳の時で、イアン・カーンがハレイワで優勝した時やった。それから結婚して子供が出来て、26歳からは嫁もハワイが大好きだったから家族でずっと通い続けています。真平をハワイに連れてきたのは1歳の誕生日が過ぎてから。さすがに生まれた年は連れて行けなかった。真平の初ノースはちょうどハロウィンの日あたりで、ニックの家の最初のお客だった。それからステイ先もずいぶん変わった。最初はハレイワサーフ。次がワイメアで、ニック宅、ワイルア、ベルジランド、クイリマ、バックヤーズ、そして10年位前からは現在の前田家にお世話になってます。
家族全員で一緒にハワイに来るのは、俺がベストの環境でサーフィンしたいからやった。家族が一緒なら何の心配も無しに、ハワイでも日本と同じにサーフィンできるから。それに嫁や子供と一緒にファミリーでサンセットにステイしてたら、ローカルの俺たちを見る目が違う。とくにハワイの人たちは子供を大切にしてくれるから。そんなことからサンセットの村長さんのブライアンさんとの付き合いが始まったんや。家族と一緒に来てる。こいつは本気やなということを、いちいちしゃべらんでも解ってもらえたんだと思う。
真平は今年で27歳になった。ええなぁ。サーフィンしとったらええのんやで。俺とは違う形で飯喰っとる。波乗りやってるだけで飯が喰いたいと、昔どれだけ考えたか。それを真平はやっているんやから、エエなぁ。これからの真平にはいい波のところでもっとサーフィンして欲しい。いい波のところに行けるように生活を向けていって欲しい。波に乗れば乗るほどいろんなものが見えてくるもんなんや。波というのは1本ずつ違う。巡り合わせや、運もある。だけど、いい波に乗ると答えを出しやすい。動きがイメージ通りに決まると、またそれで答えが出る。いい波になればなるほど良い気分になれる。そのときがチャンスやね。求めていたひらめきがやってくるんや。
波乗りの神髄はテイクオフにある。自分ではそう考えてます。ちょっとでも早く、楽にスタンドアップすること。ケリーやジェイミーがそうや。トウインもそう。ちょっとでも早く楽にテイクオフできれば、波はどんなでもそんなに怖ないで。サンセットのテイクオフは決まれば天国。はずせば地獄。それはパイプでも同じやし。歳とると特に、早ければ早いほどエエんや。当たり前の事だけど、波が1本ずつ全部違うから、それだけに難しい。まだまだ先がある。自分でもそう思い知らされることばかりやしね。サーフィンもシェイプも同じだと考えてます。この先、自然が豊かで人の心がゆとりのある世の中になったら最高やね。ほんで、 いつでもニコニコしてられたらエエなあ
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