決勝戦もぶっちぎりで優勝した田中英義。’’何も考えずに出来た。海に入ってサーフィンするのが気持ちよかった’’と、心、技、体、すべてが充実していたことがうかがえた。
昨年度は優勝がないままグランドチャンピオンとなったヒデヨシ。その悔しさを見事な完全優勝で晴らす。それはヒデヨシのサーフィンが一番輝いていたからだ。勝負を分けるリッピングは、抉りこんでからのボードを回し切るラインとスピードが飛び抜けて大きく、切れも素早くて抜群。それを1本のライディングで、ワン、ツー、スリー、と波のブレイクを読み切り、強弱を付けながら激しく綺麗につなぎ合わせてフィニッシュ。河津町観光協会からのベストライディング賞をかっさらっていったのも文句なし。何もかもがヒデヨシに軍配が上がった。
田中樹を筆頭に、ファイナルメンバーの林健太、椎葉順、加藤嵐は、ワールドツアー仕込みのハイパフォーマンスを駆使してヒデヨシに負けじとトップギアで対抗したが、ライディングを3本、4本と重ねるうちに、ヒデヨシにハイポイントを叩きだされて、トップを快走するヒデヨシを追うというヒート展開。ライバルのトッププロに付け入る隙も与えないヒデヨシの強さが目立ちまくっていた。
ガールズ優勝は野呂玲花。17歳のアマチュアがトライアルから10ヒートを勝ち抜いて優勝にたどり着いたのは見事。ティーンエイジの輝くかわいい笑顔に秘められた心の強さはハンパじゃない。ガールズサーファーとして世界を目指すと宣言するように、プロ合格とプロ初優勝を同時に手にしたのは偶然ではないだろう。運を手にするのも実力のうち。きっと世界にも出て行ける。優勝を決めた表彰台で堂々とした娘の晴れ姿を見て、バックアップする両親にもうれし涙が浮かんでいた。おめでとう。
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